曲 名
作曲年月
音源・試聴 |
楽器編成 |
作曲者からのメッセージ
曲解説 |
画像 その他
摘要
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月と雪・花
r.7.11.7

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箏
三味線
尺八(d)
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曲の説明
月と雪・花(つきとゆきはな)
自然の美しさを象徴する三つを選び「雪月花(せつげっか)」
と言われますが、これは中国での順番で、日本では「月雪花
(つきゆきはな)」と呼んできたそうです。季節の移ろいから
すれば、「月雪花」のほうが素直な感じがします。
西行(さいぎょう 1118~1190)の月の歌、清原深養父
(きよはらのふかやぶ没年不詳、清 少納言(せい しょうなごん)の
曽祖父)の雪・花の歌を題材に、「月の色(つきのいろ)」
「雪の花(ゆきのはな)」「花の心(はなのこころ)」の3つの
シーンで、季節の移ろいを眺めてみることにしました。
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樹 楽
r7.10.16

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
尺八4(d)
尺八5(A)
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曲の説明
樹 楽(じゅらく)
木々に感情があるのかわかりませんが、気温や光の変化に応じて季節
を楽しんでいるのかもしれません。そんなことを想像して尺八五重奏曲
として「冬の気」「春の光」「夏の風」「秋の色」の4つのシーンで構成
しました。
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka059.htm
写真
3ka059v-01_樹楽イメージ.jpg
3ka059v_2510223_千代之音タイトル.jpg
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楽譜(縦譜/尺八譜)は、千代之音からダウンロードできます。
五線譜(スコア):3ka059g_樹楽(五線譜) v1.0.pdf
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森の色
r7. 8.23

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尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
森の色 (もりのいろ)
里山の森は、広葉樹が多いこともあって、冬の間は鈍い色をして
いますが、季節の移ろいとともにさまざまな色を見せてくれます
。「芽吹き」「山法師舞う」「下草の夏」「秋に綾なす」の4つのシ
ーンにより構成しました。
里山の森は、広葉樹が多いこともあって、冬の間は鈍い色をし
ていますが、季節の移ろいとともにさまざまな色を見せてくれます
。「芽吹き(めぶき)」「山法師舞う(やまぼうしまう)」「下草の夏(した
くさのなつ)」「秋に綾なす(あきにあやなす)」の4つのシーンにより
構成しました。
春、桜の花の華やかさに目を奪われていると、いつの間にか森の木々が
芽吹き始め、若い葉が春の光に照らされて輝きます。
5月になると、木々の花が咲き出しますが、どちらかというと白い花が
多いようで、そのなかでもヤマボウシの花がひときわ目を惹きます。紙が
舞っているようなその姿は、どこかユーモラスでもあります。
夏になれば、木々の緑は色濃くなり、森は鬱蒼(うっそう)とした雰囲気
になりますが、梢の隙間から夏の日射しが下草にも届きます。ふだんは地味
な存在の下草も、日の光を受けて喜んでいるようにも見えます。
やがて秋から冬に近づくと、森の木々は色づき始め、赤や黄の葉と常緑樹
の緑が文字どおり錦のような彩りを見せてくれます。
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楽譜(縦譜/尺八譜)は、千代之音からダウンロードできます。
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竹の友
r7.5.17

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(A)
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曲の説明
竹の友
尺八楽の発展を願って、明るい本曲風の尺八三重奏曲を作ってみ
ました。尺八の演奏者だけでなく、客席の世間一般の(和楽器を
演奏されない)お客さまにも楽しんでいただけるような曲を目
指しました。また、大人数でも演奏できるように、比較的やさ
しい曲にしました。
春の暖かい日差しが里山に降り注ぐと、土の中から筍が顔を出
し、空に向かって伸びるとともに竹林が広がっていくようなイ
メージで、「ぬくもり」「めざめ」「ひろがり」の3シーンで
構成しました。
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka051.htm
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縦譜(尺八譜)は千代之音に登録
五線譜
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鎌倉の府
r7.4.10

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篠笛、
尺八(d)✕2、
三絃、
琵琶、
箏✕2、
十七絃、
締太鼓
桶胴
大太鼓
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曲の説明
鎌倉の府
源頼朝が鎌倉の鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)の東側に
大倉御所(おおくらごしょ)を構えたのが1180年。頼朝は1192年
に征夷大将軍に任じられ、その後1199年に亡くなりますが、
鎌倉幕府草創期の都市計画により、1230年頃には鎌倉の街は
最盛期を迎え、人口も3万人を数えたといわれています。
(2024年の鎌倉市鎌倉地域の人口は44千人だそうです)。
当時の鎌倉の姿を想像して、「若宮大路(わかみやおおじ)」
「執権の館(しっけんのやかた)」「和賀江島(わかえじま)」
「切通(きりどおし)」「三斎市(さんさいいち)」の5つの
シーンで構成してみました。
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五線譜
パート譜(千代之音に登録)の後ろに
縦譜があります(琵琶・打楽器を除く)
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樹 影
r7.3.14

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篠笛、
尺八(d)✕2、
三絃、
琵琶、
箏✕2、
十七絃、
締太鼓
桶胴
大太鼓
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曲の説明
樹 影(じゅえい)
樹影というと、地面などに映った木の影をいうのがふつうだと
思いますが、ここでは影絵のような意味で使っています。
日が西に傾くとき、木々の姿がシルエットとして浮かび
あがります。そんな情景を尺八五重奏曲として「幹の影
(みきのかげ)」「葉の影(はのかげ)」「林の影(はやしのかげ)」
の3つのシーンで構成しました。
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縦譜(尺八譜)は千代之音に登録
五線譜
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竹の栄
r7. 2.16

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
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曲の説明
竹の栄(たけのさかえ)
尺八楽の発展を願って、明るい本曲風の尺八三重奏曲を作ってみ
ました。尺八の演奏者だけでなく、客席の世間一般の(和楽器を
演奏されない)お客さまにも楽しんでいただけるような曲を目
指しました。また、大人数でも演奏できるように、比較的やさ
しい曲にしました。
春の暖かい日差しが里山に降り注ぐと、土の中から筍が顔を出
し、空に向かって伸びるとともに竹林が広がっていくようなイ
メージで、「ぬくもり」「めざめ」「ひろがり」の3シーンで
構成しました。
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka051.htm
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蘭が薫れば
r7. 2.2

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
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曲の説明
蘭が薫れば
中国では、高潔な人格、優れた徳の持ち主は、蘭に喩えられてきました。
前漢の時代の典籍『淮南子』には、「蘭生幽谷、不為莫服而不芳」
(蘭は幽谷に生え、もって服す者が莫くとも芳し)とあります。
深い谷間に生える蘭は、誰もその香りを嗅ぐ者がいなくても芳香を放ち
続けるという意味で、人に知られずとも自らの価値を追求し続けること
の重要性を示しています。
蘭も品種改良が行われ、花屋さんの店頭を華やかに飾っていますが、
日本には地味ながら美しい野生の蘭があります。その中から3種を選んで
「金蘭の微笑み」「銀蘭の慎み」「紫蘭の華やぎ」の3つのシーンで構成しました。
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka051.htm
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アルケミスト
r7. 1.16

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
アルケミスト
アルケミスト、すなわち錬金術師。今の時代は、働かずして財産を殖やせる時代。
利回り求めて東奔西走。欲を出せば大やけど。「ポイント亡者」「インデックス賢者」
「クリプト神」の3つのシーンで構成しました。
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka050.htm
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はらいそ
r6. 12.3

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箏
尺八(d)
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曲の説明
はらいそ
手軽に使える二重奏です。
「はらいそ」とはパラダイス、ポルトガル語でParaiso(パライゾ)
をかつてキリシタンがこう呼んだそうです。天国、楽園といった
意味ですが、完全な心の状態を意味することもあるようです。
天国へは死なないと行けませんが、心の状態の話であれば、
生きている間に体験できるかもしれません。
縦譜(箏・尺八D管譜)は大日本家庭音楽会から出版
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka049.htm
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心の花
r6. 11.25

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箏
尺八(d)
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曲の説明
心の花
手軽に使える二重奏です。
辞書を引くと、心の花とは、変わりやすい人の心を花にたとえて言う
そうですが、この曲ではもう一つの意味――花にたとえられるような
美しい心、風雅を求める心の意味で使っています。
松尾芭蕉(まつおばしょう 1644~1694)の『笈の小文(おいのこぶみ)』に
「弥生(やよい)半(なか)ば過(すぐ)る程、そぞろにうき立つ(たつ)心の花の、
我を道引(みちびき)枝折(しおり)となりて、よしのの花におもひ立(たた)ん」
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万葉の宴
r6. 11.3

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
万葉の宴
『万葉集』の数多くの歌の中から宴にまつわる歌を題材に、
「月の舟出づ」「一坏の濁れる酒を」「この世にある間は」の3つシーン
(場面)で構成してみました。
春日なる 御蓋の山に 月の舟出づ
みやびをの 飲む酒坏に 影に見えつつ 作者未詳(巻7の1295)
験なき 物を思はずは 一坏の
濁れる酒を 飲むべくあるらし 大伴旅人(巻3の338)
生ける者 遂にも死ぬる ものにあれば
この世にある間は 楽しくをあらな 大伴旅人(巻3の349)
曲の説明
https://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka047.htm
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福神萬歳
r6. 9.14

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尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
福神萬歳(ふくじんまんざい)
演奏会では、大合奏の前後の幕間は、楽器や立奏台、椅子などの出し入れで
長くなりがちです。なるべくなら大合奏の前後は尺八だけの曲にしたほうが、
譜面台の出し入れ程度で済みますので、時間を短縮できるでしょう。
なるべくなら大合奏の前後間を短縮できるでしょう。
そうであるならば、そのための曲があってもいいのではないかと、尺八二重奏曲
を作りました。
どうせ作るなら、カレーライスの福神漬け、牛丼の紅生姜のような、少し演奏会
の雰囲気が変わるような曲にしてみようと思いました。特段、おめでたいわけでは
ありませんが、福神漬けから2文字拝借することにしました。
世の中に尺八二重奏曲はたくさんありますが、この曲では、単調になるのを避
けるためにテンポはやや速めにして、太夫(たゆう)と才蔵(さいぞう)よろしく掛け
合いを多くしました。なるべく多くの方にご参加いただけるよう、楽譜上は
♩=108としていますが、腕に自信のある方は♩=120程度(1割アップ)で演奏
すると、また面白味が出ると思います。
演奏会も重たい曲、すごい演奏ばかりでは、息が詰まってしまいます。息抜き
用としても演奏していただけましたら、幸いです。では、お後(あと)がよろしいようで。
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楽譜(縦譜/尺八譜)は、千代之音からダウンロードできます。
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勾玉三彩
r.6.8.29

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
尺八4(A)
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曲の説明
勾玉三彩
縄文(じょうもん)時代から弥生(やよい)時代を経て古墳(こふん)時代へと長い時を経て
作られ続けたという勾玉。装身具でもあったのでしょうが、『古事記』や『日本書紀
』では、アマテラスが弟のスサノオと対決する際に勾玉や管玉(くだたま)を連ねた
ネックレスを身につけたとあるように、古代においてはパワーを発揮するオブジェクト
として使われたようです。勾玉はいろいろな材料で作られましたが、この曲では、
短いイントロのあと、「翡翠(ひすい)」「水晶(すいしょう)」「琥珀(こはく)」の3つの
シーンで構成しました
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管絃丈清会歌
r.6.8.12

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歌(男声)
箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
管絃丈清会歌
縄文(じょうもん)時代から弥生(やよい)時代を経て古墳(こふん)時代へと長い時を経て
作られ続けたという勾玉。装身具でもあったのでしょうが、『古事記』や『日本書紀
』では、アマテラスが弟のスサノオと対決する際に勾玉や管玉(くだたま)を連ねた
ネックレスを身につけたとあるように、古代においてはパワーを発揮するオブジェクト
として使われたようです。勾玉はいろいろな材料で作られましたが、この曲では、
短いイントロのあと、「翡翠(ひすい)」「水晶(すいしょう)」「琥珀(こはく)」の3つの
シーンで構成しました
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火焔の器
r.6.8.3

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
尺八4(A)
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曲の説明
火焔の器(かえんのうつわ)
縄文土器(じょうもんどき)の中でも火焔型(かえんがた)土器は、その燃え
上がるような形が目を引きます。縄文時代を代表するかのような印象を受
けるのは、教科書などに載せられた写真のせいでしょうが、信濃川(しなの
がわ)流域に見られる土器で、一つの文化圏を形成していたようです。
この火焔型土器がどのように生み出され、どのように作られ、どのよう
に使われたかは、知る由(よし)もありませんが、「土の力(つちのちから)」
「赤い火(あかいひ)」「煮炊き沸騰(にたきふっとう)」の3つのシーンで想
像してみました。
粘土を捏(こ)ねながら、アイデアが浮かび、火が燃えさかるかのような
造形を生み出した人がいたのでしょう。土器作りの作業は、何人かの共同
作業であったのかもしれず、形を作り、火で焼き、それが人々に受け入れ
られて、信濃川流域に広がっていったのかもしれません。
土器を焼くにも、その土器を使って煮炊きをするにも、火は欠かせません。
草や木を集め、火をおこし、煙が出始め、やがて赤い火がめらめらと燃え
さかります。
火焔型土器には、おこげのあとが残っているそうです。何かの儀式に使
われたのかもしれませんが、実際に煮炊きに使われていたようです。山の幸
、川の幸、野の幸を集めて、ぐつぐつと煮込み、それを囲んで人々が談笑し
ていたのかもしれません。冬の雪に囲まれた中でも、ぬくもりのある暮らし
があったのかもしれませんね。
参考文献:「日本遺産 火焔型土器」ホームページ
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パレード
r.6.7.20

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
パレード
パレード、パレード、古墳(こふん)に並んだ埴輪(はにわ)の行列。古代の暮らし。
埴輪は、3世紀から作られはじめ、5世紀から6世紀にかけて、古墳の主
(あるじ)の威勢を表わすさまざまな形象埴輪(けいしょうはにわ)によって、
いろいろな場面の情景を表わすようになったそうです。古墳が作られた時代や
規模によっても異なるようですが、この曲では、いくつかの遺跡の事例を参考に、
「埴輪の大王(はにわのだいおう)」「儀式の巫女(ぎしきのみこ)」「武人と力士
(ぶじんとりきし)」「鳥の群れ(とりのむれ)」「大王の財宝(だいおうのたから)」
の5つのシーンで構成してみました。
縦譜(箏・十七絃譜(三絃譜挟み込み)、尺八譜)は大日本家庭音楽会から出版
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菊の香や
r.6.6.20

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箏1
箏2
箏3
尺八(d)
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曲の説明
菊の香や
箏Ⅰは初心者向け。箏Ⅱ、箏Ⅲの順で少し難しくなります。『笈日記(おいにっき)』
(各務支考(かがみしこう)編、1695年)には、
松尾芭蕉(まつおばしょう)(1644~1694年)が詠んだ次の句が載っています。
菊の香や ならには古き 仏達(ほとけたち)
その当時の奈良がどのようであったかは、想像を巡らすしかありませんが、
「菊の香(きくのか)」「奈良(なら)のまち」「香(かお)りの中の仏(ほとけ)たち」
の3つのシーンで描いてみました。
縦譜(箏譜、尺八譜)は大日本家庭音楽会から出版
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花のまつり
r.6.5.27

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箏1
箏2
十七絃
尺八(d)
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曲の説明
花のまつり
4月8日は、お釈迦さまの誕生日だそうで、各地のお寺で花まつりが行われます。
とあるお寺の本堂では和楽器の演奏が行われ、出店も出て賑わいます。そして、
花まつりのころ、お寺の裏山は文字どおり花々で彩られます。その情景を
「智恵の春(ちえのはる)」「さくら散華(さくらさんげ)」「招福の花(しょうふく
のはな)」「光彩の苑(こうさいのその)」「門を出て(もんをいでて)」という5つの
シーンで構成してみました。
縦譜(箏・十七絃譜):3ka040jk_花のまつり(縦譜/箏・十七絃譜) v1.01.pdf
縦譜(尺八譜):3ka040jt_花のまつり(縦譜/尺八譜) v1.01.pdf
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都の花
r6.4.27

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
都の花
安土桃山時代から江戸時代にまたがる慶長(けいちょう)年間(1596~1615)は、
浅間山(あさまやま)が噴火したり、慶長の大地震や慶長三陸地震など大地震・
津波が相次ぎ、また、慶長の役(えき)、関ヶ原の戦い、大坂冬の陣、大坂夏の陣と
戦乱も続きました。こうした動乱の後に、都に平和が訪れます。舟木本(ふなきぼん)
「洛中洛外図屏風(らくちゅうらくがいずびょうぶ)」(岩佐又兵衛(いわさまたべえ)
?筆)、「花下遊楽図屏風(かかゆうらくずびょうぶ)」(狩野長信(かのうながのぶ)筆)
を題材に、「洛外(らくがい)から」「洛中(らくちゅう)の春」「桜の宴(うたげ)」
「花下(かか)の舞」の4つのシーン(場面)で、花咲く京の都を描いてみました。
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ちろり
r6.1.20

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箏1
箏2
十七絃
三絃
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曲の説明
ちろり
地震や水害、事故や戦争、火災や犯罪と理不尽なことが相次ぎますが、
歴史を振り返ってみれば、理不尽なことの連続で、そうした中でも人々は
逞しく生き延びてきた結果、今日の私たちがあるのでしょう。応仁の乱で京都
が焼け野原になった室町時代も理不尽なことが続いていたのかもしれませんが、
『閑吟集(かんぎんしゅう)』(1518年成立)の歌の中には、厭世(えんせい)気分が
漂うとともに、苦しみや痛みを乗り越えてきた人々の姿が垣間見られます。
『閑吟集』の中から3つの小歌(こうた)を題材にして、曲をつくりました。
そのうちの『新古今和歌集』巻一(まきのいち) 春歌上76の歌に着想して、
「あけぼの」「若草(わかくさ)」「山遙か(やまはるか)」の3つの部分から
構成しました。
薄(うす)く濃(こ)き 野辺(のべ)のみどりの 若草(わかくさ)に
跡(あと)まで見(み)ゆる 雪(ゆき)のむら消(ぎ)え
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いとたけの道
r6.2.18

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(D)
尺八1(D)
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曲の説明
いとたけの道
石橋令邑(いしばしれいゆう)氏が作られた詩※の「糸竹(いとたけ)の道
きわめあい 指南(しなん)の灯(あかり) 消ゆることなく」という一節を、
もとに箏・十七絃と尺八の合奏曲をつくりました。
糸竹の道をきわめるとは、曲の奥義を探り、技の向上を追究していくという
意味もあるでしょう。長く受け継がれてきた曲は、貴重な文化的遺産であり、
これを伝えていくことは、現代に生きる私たちにとって重要な責務です。
その一方で、三曲系邦楽の世界は縮小が続き、伝統を受け継ぐ人がいなく
なりかねません。伝統的といわれる曲も、その曲が発表された当時に遡って
みれば、時代の最先端であり、それが多くの人々に受け入れられてきたからこそ、
今日まで伝わっているのでしょう。三曲系邦楽の歴史の中で、名前が残っている
人たちは、伝統を守るというより、画期的なイノベーションを起こした人が多い
ように思われます。未来に向けて、単に楽器演奏者にとどまらず、社会の多くの
人々に受け入れられる曲や演奏を創造していくことも、糸竹の道をきわめることに
つながるに違いありません。
縦譜(箏・十七絃譜、尺八譜)は大日本家庭音楽会から出版
五線譜
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春風の道
r5.12.28

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箏1
箏2
十七絃
篠笛(8本)
尺八(d)
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曲の説明
春風の道
後鳥羽院(ごとばのいん)に仕えた宮内卿(くないきょう)は、その生涯について詳しいことは
わかっていないそうですが、1200年から1204年までの短期間に歌壇で活躍し、
『新古今和歌集』以降の勅撰集(ちょくせんしゅう)、歌合(うたあわせ)等に多くの和歌を
残しています。
そのうちの『新古今和歌集』巻一(まきのいち) 春歌上76の歌に着想して、「あけぼの」
「若草(わかくさ)」「山遙か(やまはるか)」の3つの部分から構成しました。
薄(うす)く濃(こ)き 野辺(のべ)のみどりの 若草(わかくさ)に
跡(あと)まで見(み)ゆる 雪(ゆき)のむら消(ぎ)え
縦譜(箏・十七絃譜)、縦譜(篠笛・尺八譜、裏面五線譜)は
大日本家庭音楽会から出版されております。
五線譜(スコア):3ka036g_春風の道(五線譜) v1.01.pdf
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邪馬台の都
r5.11.18

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
邪馬台の都
『魏志(ぎし)』倭人伝(わじんでん)に記された倭国(わこく)は、2世紀後半に
国々が争い乱れたため、巫女(ふじょ)卑弥呼(ひみこ)を王として立て、この
女王国(邪馬台国)が約30の国を統率する連合国家であったそうです。
当時の中国からすれば、倭国は当方の発展途上国であったはずですが、
『魏志』倭人伝では、やや羨望をもって眺めていた部分も見受けられます。
邪馬台国の所在はともかくとして、当時の倭国のすがたを想像して、
「大海の彼方(たいかいのかなた)」「温暖の地(おんだんのち)」
「女王の宮室(じょおうのきゅうしつ)」「酒好き長寿(さけずきちょうじゅ)」
「邪馬台の都(やまたいのみやこ)」「繁栄と陰り(はんえいとかげり)」
の6つの部分から構成してみました。
縦譜につきましては、当該楽器のほかに他の楽器のパートを補助的に記載して
います。ただし、複数のパートを集約し、オクターブも変えているところが
あります。また、十七絃は箏に置き換えて記載しています。正確には、
五線譜(スコア)を
ご参照ください。
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錦秋の都筑
r5.7.27

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歌
箏1
箏2
尺八(d)
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曲の説明
錦秋の都筑
横浜市都筑区の秋は、里山や緑道の木々が色づき、赤や黄をはじめとして、
さまざまな色に彩られます。そんな情景を、酒泉 彰(さかいずみ あきら)氏
が詩にしてくださいました。都筑の地は、近代的な街になりましたが、
大切に残された豊かな自然が、色や音や香りを介して、秋の移ろいを
感じさせてくれます。歌については、男声と女声による2部にしています。
各パート1人でもいいですが、複数の合唱でもいいでしょう。
楽器は、箏☓2、十七絃、尺八ですが、どれか1パートは歌の旋律をなぞる
ようにしています。伴奏に終始するのではなく、歌と歌の間に楽器だけの
演奏部分を設けました。
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キュート
r5.6.3

↓二重奏曲

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箏1
箏2
十七絃
三絃
又は
箏1
箏2
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曲の説明
キュート
箏を習い始めて間もない子どもたちのために、押し手や細かい手がない
曲があるとよいとのサジェスチョンを受けて作曲しました。箏の二重奏曲
としても演奏できますし、十七絃・三絃がサポートに入って四重奏曲に
するとより楽しい曲になるでしょう。
箏のパートは、基本的に8分音符までとしましたが、単調に感じられる面も
ありますので、経過音的に16分音符を入れたところがあります。8分音符と
16分音符のからみ合いで、細かい手のように聞こえるかもしれません。
小さい子が成長して、ひとり立ちしていくような感じをタンポポの変化に
重ねてみました。「たんぽぽ咲(さ)いた」「ふわふわ綿毛(わたげ)」
風(かぜ)に旅立(たびだ)つ」の3つの部分から構成しましたが、それぞれ
の部分を2分程度の独立した曲として演奏することも可能です。タンポポの
黄色い花が一斉に咲いて、やがて白い綿毛に変わり、風に乗って飛んでいく
情景は、あらためて説明するまでもないでしょう。
春になるとタンポポは至るところに咲いていて、街なかではセイヨウタンポポ
が多いですが、この曲の題材にしたのは、街はずれの谷あいの地に咲くカン
トウタンポポの群落です。少し湿り気が感じられるその土地は、養分が豊富
なのでしょうか、タンポポがのびのびと大きな花を咲かせていました。
(注) 縦譜(三絃譜)につきましては、箏Ⅰ・箏Ⅱのパートをまとめて補助的
に記載しています。正確には、加羅古呂庵ホームページの「作品リスト」より
五線譜(スコア)をご参照ください。
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竹の光
r5. 4.17

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
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曲の説明
竹の光
里山の一角にあるその竹林は、いつの季節も緑をたたえていますが
、4月から5月にかけて、黄色味がかった姿に変わります。そんな
竹林に足を踏み入れ、その印象をもとにして、尺八三重奏曲を
つくりました。「朝日影(あさひかげ)」「林床(りんしょう)」
「斜光(しゃこう)」の3つの部分から構成しています。
"(有)家庭音楽会より楽譜発売中"

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静かなる山
r5.7.1

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
静かなる山(しずかなるやま)
相模平野の北西に位置する大山(おおやま)は、いつも人々の暮らし
を静かに見守ってきました。その山の姿は、どっしりとして人々の心
の支えになり、農作の雨乞いの願いをかなえ、江戸時代には江戸の
庶民に心の安らぎと娯楽をもたらしてきたのです。今や、相模平野に
は多くの人が住み、交通が活発になり、産業が発展していますが、
現代の風景の中にあっても、その山は変わらず人々を見守っています。
例えて言えば、学校の先生が子どもたちの成長を見守っているか
のようにも見えてきて、「微笑み(ほほえみ)」「集い(つどい)」
「導き(みちびき)」の3つの部分から構成してみました。
「山笑う」というのは春の季語ですが、冬は青みがかっていた山も、
4月、5月になると、緑色を帯びてきて、やさしく微笑んでいるように
見えます。ゴールデンウィークや夏休み、そして秋の紅葉のシーズンなどには、
阿夫利神社(あふりじんじゃ)への参拝や登山・ハイキングなど、
大山(おおやま)を慕って人々が集まってきて、山も賑やかになります。
そして、世俗の雑多な悩みや災いを遥かに見下ろして、人々を励まし
前向きに生きるようにと教え導いてくれているようです。
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フューチャー
r5. 3.18

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
フューチャー
私たちの未来は、どのようになっていくのでしょうか? 私たちは
どのような未来をつくっていくのでしょうか? 人類は莫大な
消費に消費を重ね、その影響が気象面にも及び始めています。
取り返しがつかないことにならないように、美しい地球を守り
たいものです。また、単に経済的な豊かさを求めるだけでなく、
健康で生き生きと暮らし、精神的にも安らかに、人々が助け合う
社会を築きたいものです。そして、美しい地球環境と優しい社会
を次の世代へ、そのまた次の世代へと、継承していきたいものです。
「サステナブル・ワールド」「ウェルビーイング・ソサエティ」
「ネクスト・ジェネレーション」の3つの部分から構成しました>
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光芒の天地
r5. 1. 2

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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北海道の東部にある津別峠(つべつとうげ)から見る雄大な風景を前にして、
「大地胎動」「湖水白雲」「寂光暮色」の3つの部分から構成しました。
今も火山活動は続いており、大地の下に大いなるエネルギーが躍動して
いるように思えてきます。日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖を眺めると、
木々の緑の中に湖水が青空を映し、その上に白い雲が流れていきます。
やがて夕暮れが迫るころ、雲の間から太陽がやさしい光を放ち、山なみを
浮き立たせて、時が進んでいきます。
"(有)家庭音楽会より楽譜発売中"
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せんじゅの灯
r4.11. 7

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歌
箏1
箏2
十七絃
尺八(d)
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北海道の北見市に、ご主人とおかみさんが切り盛りしている居酒屋があります。
名前を「せんじゅ」といいます。このお店に、毎年秋になると、変な3人組が
やって来ます。旅の行程はバラバラなのですが、なぜか北見の夜に「せんじゅ」
に集まって来るのです。道東の自然や人とのつながりに惹かれて、もう何年も
訪れているので、北見の街や周辺の自然は故郷のように感じられ、「せんじゅ」
で、談笑するのが楽しみになっています。また来年も来ようと語りつつ、3人が
店を後にすると、北見の街に寒さがやってきます。作詞は、酒泉彰氏です。
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写真 _居酒屋せんじゅ
五線譜
縦譜
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緑彩の刻
r4. 9.19

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
緑彩の刻
夏の盛りに、山の中の緑に囲まれたお寺を訪れました。観光案内によると、
最寄り駅から徒歩1時間30分とあるくらいの俗世間から離れた静かな地です。
風景に接することができました。そのときの印象をもとに、「堂宇巡礼(
どううじゅんれい)」「睡蓮(すいれん)の池(いけ)」「花菩薩(はなぼさつ)」
「彩(いろど)り来迎(らいごう)」の4つの部分から構成してみました。
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蓬萊の風
r4.6.26

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
蓬莱の風
日本最古の物語と言われる『竹取物語』。かぐや姫に、蓬萊の玉の枝
を求められた車持皇子(くらもちのみこ)が、実際に蓬萊山に玉の枝
を求めに行っていたならば、どうだったろうと想像して、「荒波を越
えて」「玉の枝のそよぎ」「不老の白煙」「人阻む岩壁」「名残りの
海原」「憧れの心」の6つの部分から構成しました。蓬萊山を求めて
海に乗り出し、遠くに玉の枝がそよぎ、不老長寿の白煙がたなびいて
いるのが見えるのですが、厳しい岩壁が人を寄せつけません。たちまち
蓬萊の山は幻と消え、そこには海原を風が吹き渡るばかり。
理想郷は憧れの世界にあるからいいのであって、最後に玉の枝のテーマ
を振り返って、終曲を迎えます。
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梅咲く春に
R4.5.4

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箏1
箏2
尺八(d)
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曲の説明
梅咲く春に
梅は、早い年には1月から、寒さの厳しい年でも2月には花を咲かせ、
「春告草」の別名のとおり春の訪れを知らせてくれます。
里山の狭間の谷戸にある、その小さな梅園にも春がやってきました。
春の柔らかな日差しに、白梅の花がいっそう白さを際立たせています。
紅梅は色鮮やかに、濃厚な香りを漂わせています。咲き誇る花々の枝
の間を、蜜を求めて素早く飛んでいくメジロ。そして、まだ草木の緑が
わずかな季節に、日々温もりが増していき、紅白の木々は満開の時を迎えます。
穏やかな谷戸の春を「白梅の輝き」「紅梅の香り」「小鳥の目覚め」
「紅白繚乱」の4つの段で描いてみました。
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曙光桃源調
r4. 2.19

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(A)
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曲の説明
曙光桃源調
青みを帯びた東の空が、しだいにオレンジ色に染まり、まばゆい日の光が
里山に取り囲まれた田畑や家々を照らし出します。縄文、弥生の昔から、
人々は里山とともに、自然と調和した暮らしを積み重ねてきました。
やがて、清らかな水が流れ、里山が連なる丘陵地帯だったところに、
道が作られ、駅ができ、新しい街がつくられました。桃の花こそ咲いては
いませんが、現代の桃源郷と言うのは過言でしょうか?
かつての里山の暮らしに想いを馳せつつ、多くの人々が活気をもって暮らし、
環境と調和した未来に向かってこの街がさらに発展していくことを願い、
曲を作りました。
YouTube:「曙光桃源調」の動画(9:54)
第37回麻生音楽祭アンサンブルのつどい〜三曲あさお〜
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竹の山から
R4.1.22

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(A)
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曲の説明
竹の山から
竹は、冬の寒さにも緑を失わず、四季折々にその緑で目を潤してくれ
るとともに、竹材はさまざまに加工され、人々の暮らしを支えてきました。
里山にも竹林が広がり、田や畑に適さない土地でも、筍や工芸品により、
身近な植物として活用されてきました。竹は、竹として美しいだけでなく、
人間との関係により、輝きを増してきたともいえるでしょう。そのような
竹の風景を「緑の風」「光の落ち葉」「里の営み」の3つの段で構成しました。
YouTube: 「竹の山から」の動画(7:11) 風間禅寿氏のサイト
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光花緑水調
R4.1.2
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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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曲の説明
光花緑水調
その川は、平坦な土地の中をゆったりと流れています。周辺は都市開発
が進み、遠くに電車が走る姿が見えますが、この川の周囲は田園地帯
が広がっています。
今は平凡な川に見えますが、はるか昔からその水によって人々が生活し、
田畑に水を汲んで農作物が作られ、下流では水運によって物資が行きかう
川であったようです。
穏やかな陽の光が降り注ぐ中、川の土手や畦道(あぜみち)には四季折々
に草花が咲き乱れます。大雨の水の流れに耐えて育った木々が、緑の葉を
繁らせています。水面(みなも)はきらきらと光り、鴨や白鷺が遊びます。
足を運ぶたびに風景は少しずつ変わっていくのですが、天気のいい日に
訪れるせいか、川はいつも坦々と穏やかに流れています。
「陽光(ようこう)の段」「香花(こうか)の段」「緑樹(りょくじゅ)の段」
「輝水(きすい)の段」の4つの部分から構成しました。
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花の都筑

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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横浜市都筑区は、遊歩道が張りめぐらされており、道端には四季折々に
花が咲いています。住宅の庭や商店街にも色とりどりの花が植えられ、
さながら「花の街」といえます。新しく築かれた街とともに、自然の
ままに残された里山の木々も花を咲かせ、秋から冬にかけては木の葉
の色も鮮やかに染まります。街そのものが花開く都筑をテーマに、
あまり邦楽っぽくせず、十七絃でベースを刻み、BGMとして活用される
ことも想定して、軽快な曲にしてみました。
http://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka014.htm
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れんげの雲
R4.4.21
Youtube:公開

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歌
箏1
箏2
尺八(d)
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r4. 4.21 都筑区三曲協会「都筑いざない計画#2」で演奏された動画が
YouTubeで公開されました。最近は、れんげ畑を目にすることも少なく
なりましたが、たくさんのれんげの花が春風に揺れて、雲のようにたな
びくイメージを酒泉 彰氏が詩にしてくださいました。梅が咲き、桜が咲
き、春爛漫を迎える頃、れんげは一斉に花開きます。
http://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka012.htm
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樹 林
R3. 6. 2

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
尺八4(d)
尺八5(A)
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その森は、小高い山を覆っています。かつて、室町時代に城があった
そうですが、江戸時代に一国一城の制が敷かれると、城は打ち捨てられ
いつしか木々に覆われたのでしょう。豊かな緑は、日常を離れた
安らぎを与えてくれます。どこにいるかは定かではありませんが、
鳥たちの声も聞こえてきます。
この森に身を置きながら、「梢(こずえ)の中(なか)から」「陽(ひ)だまりにて
「空(そら)に向(む)かって」の3つの部分からなる尺八五重奏曲を
作ってみました。夜が明けて、あたりが明るくなると、梢のどこかから、
この森に住む鳥たちののどかな声が聞こえてきます。
昼下がり、森の一角にある草地に陽射しが差し込み、まわりを取り
囲む木々の中で、ゆったりとした時が流れていきます
YouTube: 「樹林」の動画(8:50) 渡辺 淳氏のサイト
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四大連奏
R3.11.3

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
尺八4(d)
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四大(しだい)とは、地・水・火・風の4つの元素。
あらゆる物質は、この4つの元素から成り立っているとか。
化学が進歩するにつれ、こうした考えは過去のものとなって
いったのでしょうが、朝、起きて、夜、寝床に就くまで、
地・水・火・風は身近に感じられる存在です。逆にいえば、
今日の便利な暮らしは、地・水・火・風から離れた不自然
なものになっているのかもしれません。
短いイントロダクションのあと、「地の段」「水の段」
「火の段」「風の段」を連続して展開していきます。
4つのパートが絡み合って、地・水・火・風の複雑な世界が
ほんのひと時現れたら、生きることを見直す一つのきっかけ
となるかもしれません。
"出版"
(有)家庭音楽会
http://www2a.biglobe.ne.jp/~village/ka021.htm
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三密返し
R.3.8.20

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尺八1(d)
尺八2(d)
尺八3(d)
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感染が広がる中で、大部分の人たちは、「三密」
(密閉、密集、密接)を避け、基本的な感染対策
を我慢強く守っていますが、鬱憤も溜まってきます。
それならばと、「三密」を逆手にとって、人々が力
を合わせてやっていけないものかと考え、
「緊密の段」「濃密の段」「親密の段」からなる
尺八三重奏曲をつくりました。
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五線譜・縦譜

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都筑の空に星が降る
R.3.9.18

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歌(男声)
歌(女声)
箏1
箏2
十七絃
尺八(d)
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都筑の夜空の情景を描いた酒泉 彰氏の詩に、
男声・女声の2部合唱を付けました。都筑の
地は、港北ニュータウンの開発で街の明かり
も増え、夜空の星も見えにくくなりましたが
田畑や里山が広がっていたひと昔前、西方の
山なみを望む夕暮れに星の光が現れ、やがて
満天に広がって、幻想的に輝く姿が浮かんで
きます。
|
五線譜・縦譜

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レジリエンス
R 2.12.31

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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「レジリエンス」とは、困難な状況において、
それに対応して跳ね返す底力のようなもの。
「負けない力」「平安の日」「勝利への進撃」
という3つの部分で構成しました。
数年もすれば、新型コロナウイルス感染症
は過去の記憶になるでしょう。それでも次
から次へと新たな災厄は襲いかかってきます。
レジリエンスは、社会にとっても個人にとっ
ても、それらに立ち向かうおまじないの言葉
なのかもしれません。
"出版"
(有)家庭音楽会
|
五線譜 縦譜

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森の声
R.3.5.23

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尺八1(d)
尺八2(d)
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新型コロナウイルス感染症の影響で、最近
は尺八の方々の合奏機会が減っているとい
うことで、尺八のみで演奏できる二重奏曲
をつくりました。
市街地を少し離れ、谷戸田の先に広がる里
山ではありますが、その森は深く、起伏も
あります。道はしだいに細くなり、すれ違
う人もほとんどありません。若葉の季節に、
この森を訪れました。そのときの印象をも
とに、「木漏れ日の道」「若葉の香り」
「金色の木々」の3つの部分で構成してみ
ました。
"初出版"
(有)家庭音楽会
情報
ほうがくのわ 邦楽wiki
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縦譜・五線譜は
(家庭音楽会から出版)

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実りの郷
R.3.6.20

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尺八1(d)
尺八2(d)
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かつては里山や野原が広がり、自然の中に
人々の営みがありました。
歴史をさかのぼり、新しい街ができる前の
原風景をイメージして、「麻の葉風」「栗
の木蔭」「柿の彩り」の3つの部分から尺八
二重奏曲を構成してみました。
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五線譜
縦譜

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都筑に春風吹けば
R3.5.9

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歌(男声)
歌(女声)
箏1
箏2
十七絃
尺八(d)
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里山が多く残され、四季折々に自然の変化を
楽しめる横浜市都筑区。その春の情景を描い
た酒泉 彰氏の詩に、男声・女声の2部合唱を
付けました。酒泉氏の詩は、実際の自然の姿
以上にその美しさを捉え、さまざまな花を織
り込み、光と色と香りに満ち満ちた理想郷を
描き出しています。
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五線譜

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キリンの願望
R3. 4.18

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箏
尺八(e)
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齊藤 博氏のご依頼により作曲しました。
「キリンのように少しずつ自分の届かないも
のに届くように、努力をしたい」とのことで
したので、動物園のキリンが、遠いアフリカ
の大地に想いを馳せている設定で、「薄明」
「憩い」「草原の夢」「薄暮」という章立て
にしました。
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五線譜
縦譜(スコア):3ka013j_キリンの願望(
縦譜/スコア) v1.01.pdf
|
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れんげの雲
R 3. 3.28
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歌
箏1
箏2
尺八(d)
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拙作「花咲く季節に」を聴いて、友人の酒泉
彰氏が歌詞を寄せてくださいました。れんげ
が花咲く田園の情景が浮かぶ美しい詩です。
歌は、箏を弾きながら歌ってもいいですし、
別パートとしてコーラス風にしてもいいでし
ょう。曲の構成は、古曲風に「前歌」「手事」
「後歌」にしました。
|
五線譜
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ぼっちライフ
R 3. 3.14

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箏1
箏2
十七絃
三絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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三密(密閉・密集・密接)回避のために在宅勤
務が増え、大勢で会食することも規制され、ひ
とりで過ごす時間が増えました。ひとりぼっち
は寂しいというより、楽しむもの。そんな「ぼ
っちライフ」をテーマに「ひとり遊び」「おう
ち時間」「SNSホリック」「おひとりさまの城
」の4つの部分から構成しました。
|
五線譜
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花咲く季節に
R 3. 2.7

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箏1
箏2
箏3
尺八1(d)
尺八2(d)
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冬は稲の切り株ばかりの田んぼも、いつの間にか
れんげ草が咲き乱れ、遠くに見える山も、緑がか
ってきているようです。そして、春の盛りには一
面の菜の花を風が吹き渡っていくのでした。
こんな原体験をもとに、俳句の季語から「れんげ
田」「山笑う」「花菜風」の3つを選んで曲をつ
した。
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五線譜

縦譜(スコア):3ka010j_花咲く季節に
(縦譜/スコア) v1.01.pdf
|
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里山の四季
R 2.10.10

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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横浜線中山駅からほど近い「四季の森公園」。
広大な森が残り、その谷あいに湿地や水田、池が
点在しています。その四季を通じて織りなす風景
を「山の桜」「葦原湿原の輝き」「紅葉の谷」
「マンサクの花が咲く頃」の4つの部分で展開し
、最後に軽快なテンポで終曲に向かいます。
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五線譜
縦譜 |
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谷戸山
(やとやま)の森
R 2. 8.29
|
箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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「座間谷戸山公園」は、谷戸や池を中心にさま
ざまな木々に囲まれた自然豊かな公園で、縄文
時代から人々が暮らし、近年まで里山の風情を
残す場所として地元の人から愛されてきました。
短い導入部のあと、「シラカシの林」「水鳥の
池」「伝説の丘」「森の学校」の4つの部分を
展開しています。
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五線譜
縦譜 |
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| 仰ぎ見る天に
R 2. 8.14

|
箏
尺八(d)
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齊藤 博氏のご依頼により作曲しました。
「今こその100年に一度の天の催し物、人間が
やりすぎたことに対しての謝りと頑張りを表すよ
うな、太陽系外縁天体に敬意を表する音楽を期待
します。」とのことでしたので、全体を3つの部
分に分け、「謝り」「敬意」「頑張り」をイメー
ジしてみました。
|
五線譜
縦譜 |
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都筑
(つづき)の風
R 2. 7. 9

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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「組曲 都筑風土記」の最終曲。新しい街が広がる
中に農業専用地域の伸びやかな風景が広がってい
ます。都筑の地は、江戸・東京の暮らしを支える
農作物を供給する地域でした。「池辺(いこのべ)
富士」の頂上から見渡すと、さわやかな風が吹い
ていました。
|
五線譜
縦譜 |
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山田富士
(やまたふじ)の冬
R 2. 6.20
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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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「組曲 都筑風土記」の4曲目。江戸時代中頃にな
ると、「富士塚」と呼ばれる人造の富士山をつく
り、富士山を遥拝することが広まりました。横浜
市都筑区には4つの富士塚がありますが、
「山田富士」はその一つ。頂上に立つとそれは別
世界で、日常の風景から超越した気分になってき
ます。
|
五線譜
縦譜 |
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月出松
(つきでまつ)の秋
R 2. 6. 6

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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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「組曲 都筑風土記」の3曲目。もともと「朏松(み
かづきまつ)」という松があったそうですが、いつ
しか名前は「月出松」となり、月のイメージも三
日月から満月に変化したようです。居心地のよい
森に秋が訪れます。
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五線譜
縦譜 |
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大塚・歳勝土
(さいかちど)の夏
R 2. 5.25
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箏1
箏2
十七絃
尺八1(e)
尺八2(e)
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「組曲 都筑風土記」の2曲目。
「大塚・歳勝土遺跡」にはおよそ2,000年前の弥生
時代中期の、大塚ムラと歳勝土の周溝墓の遺跡が隣
り合っています。森や竹林に囲まれた平和なムラを
守ろうと戦った人々とその運命に思いを馳せてみま
した。
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五線譜
縦譜 |
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古民家の春
R 2. 5.15
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箏1
箏2
十七絃
尺八1(d)
尺八2(d)
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自然が豊かで歴史のある横浜市都筑区の風景をテ
ーマに「組曲 都筑風土記」として、5曲を作曲しました。
その1曲目です。江戸時代の農村の住まいと暮らしを
彷彿とさせてくれる古民家。池のほとりにたたずむ古
民家にはさまざまな花が咲き乱れ、春の盛りを伝えて
くれます。
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五線譜
縦譜 |
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