会員の作品情報 より
加羅古呂庵 一泉 へ
曲名 「蓬萊の風」
楽器編成
箏1 箏2 十七絃 三絃 尺八1(d) 尺八2(d)
作曲者からのメッセージ
日本最古の物語と言われる『竹取物語』。かぐや姫に、蓬萊の玉の枝を求められた車持皇子(くらもちのみこ)が、
実際に蓬萊山に玉の枝を求めに行っていたならば、どうだったろうと想像して、「荒波を越えて」「玉の枝のそよぎ」
「不老の白煙」「人阻む岩壁」「名残りの海原」「憧れの心」の6つの部分から構成しました。蓬萊山を求めて海に
乗り出し、遠くに玉の枝がそよぎ、不老長寿の白煙がたなびいているのが見えるのですが、厳しい岩壁が人を寄せつけません。
たちまち蓬萊の山は幻と消え、そこには海原を風が吹き渡るばかり。理想郷は憧れの世界にあるからいいのであって、
最後に玉の枝のテーマを振り返って、終曲を迎えます。